【西那須野　塾】勉強からの贈り物 | 西那須野で塾を営み行う集団授業と問題演習で志望校合格を目指しましょう

努力をすれば必ず結果に繋がるかと言われれば、それは僕も易々とは肯定できません。

僕だって今まで行ってきた努力が満足通りに100％結果に繋がったかといえば、そういうことはないので。

「ハトからタカが産まれた！」

鳩が豆鉄砲を食らったように僕の家族はよく驚きましたが、僕はもともと勉強の才能とかはありませんでした。

国立大学に入学をするとなると大半の友人の両親もどこかの大学出身でしたが、僕は違います。

両親どちらとも大学なんていう大それたものには入学していないので。

国立大学に入学するとなると一部の友人の父親は聞いたこともないなんだかすごそうな横文字の会社の社長さんということもありましたが、僕は違います。

父親は小学生で習う漢字だけで社名が構成された小さな会社の雇われ人でしたので。

国立大学に入学するとなると大半の友人は地域一番の進学校出身でしたが、僕は違います。

地域二番手の進学校出身でしたので。

自分で言うのもなんですが努力する才能だけは天性のものを持っていたと自認していたので、かつては世の高みを目指しましたが、そのたびに生まれ持った才能の持ち主の地力を見せつけられ、何度も何度も挫折しました。

学生時代に勉強をしていた折にも、「なんで僕はこんなにやっても出来ないんだ！」と憤ったことがあります。

涙が出ればまだ感情の行き着くところはありましたが、あまりにも自分が阿呆に思えて涙さえ出ませんでした。

子供たるもの、遅かれ早かれ反抗期というものがあります。

「どうして僕のことをこんなに阿呆に産んだんだ！」と一縷も罪無き母親に詰め寄ったことさえありました。

あの時の母親の寂しそうで、悲しそうで、申し訳なさそうな顔。

それを僕は命尽きる時まで決して忘れまいと、天地神明に誓っています。

「……ごめんね、まーくん……」

そう言われたことで僕は、いくら言論の自由が憲法で保障されているとはいえこの世には絶対言ってはダメな事があるということを学びました。日本国憲法に「母親を悲しませるようなことをすれば秘密警察が証拠の有無に関わらず逮捕をして、町内一周を裸踊りさせる！　なお10歩ごとにアキラ100％のような芸当を織り込むべし！」と明記されていれば、阿呆と間抜けが化学変化を起こしたような僕でもそのような愚行は思い留まったはずですが、当時の自分は阿呆の権化だったので確固たる自信はありません。

『努力が結果に出なくても、誰かを責めるのは金輪際止めにしよう』

そう思えるようになってからは憑き物が取れたように、心が軽くなりました。

努力が結果に現れない時期があっても、自分で自分を褒め称えてあげるということが出来るようになりました。

学生時代の不器用でしかたなかった僕が勉強から学んだことの1つは、そういう芸当なのかもしれません。