【西那須野　塾】勉強と夢と必ず待ち受ける現実 | 西那須野で塾を営み行う集団授業と問題演習で志望校合格を目指しましょう

求められる事とやりたい事というのものは、どうも水と油のようにうまく交わりません。

大人になってやりたい事をやっているように見える人でも、お金を稼ぐならば否が応でも求められている事というものは意識をさせられますし、それを意識すればするほど、本当に自分がやりたかった事とは遠ざかります。

う～ん。

なかなか難しいものです。

僕も30年間も生きてきて、こういう現実にどうこうというのは無くなりました。

大人になったのかもしれません。

たぐいまれなき絶世の才能を持っている人物であれば、やりたい事と求められる事という2つの流れを1つの流れにすることも可能かもしれませんが、少なくとも僕は見つけられませんでした。そもそも見つけられていたのなら、現代社会で学生の求められる事である「勉強」に関わらずに、今もあの時と変わらず夢に没頭していたはずです。

でも最近の僕は思います。

「やりたい事」と「求められる事」を、ひとまとめにする必要もないのかなと。

むしろ「やりたい事」と「求められる事」は、あらかじめ2つに分けておいたほうが幸せになれるのかなと。

やりたい事ばかりを追いかけていた8年前の僕は、焦燥感と孤独感と悔恨感の奥底に閉じ込めれていました。

夢を追いかけ始めたころの希望に満ちた瞳も、3年後には薄暗い消えかけの光を宿したものに変わっていました。

悪夢にうなされるのではなく未来への夢でうなされたのは、あの語るに値しない時代だけだったなと思います。

「やりたいことではなく求められることを大学卒業後の進路に選べば、僕の人生は変わったのかな」

大学卒業後の数年は悶々とそんなことばかり、幽鬼のような暗澹とした面構えで考えていた気がします。

立派で理想的な社会人として成長していく周りと比べてしまうことが嫌で周りと距離を置き始めたのも、この頃からだったはずです。

夢だけを追いかけていた時の僕は、まさしく亡霊と呼んで差し支えありません。

生きているんだか生きていないんだか分からない感覚ばかりが、自分の部屋には充満していた気がします。

何かの間違えでもう一度僕の夢を叶えるための機会を気まぐれな神様から与えられたとして、僕が調子に乗って夢に溺れることはありません。夢だけに人生を捧げた時の不安感・孤独感・焦燥感・罪悪感・終末感、そのすべてを忘れることができません。社会的に求められる事として、学習塾の講師としての仕事は続けると思います。

だから僕は学生さんには、「将来的にやりたい事」と「将来的に求められる事」は分けて考えてもらいたいなと。

別に僕は学歴がすべてだなんてこれっぽちも思っていません。

学生時代の勉強よりも大切なことはきっと世の中にはたくさんあります。

それは子供たちが1人1人これからの人生で見つけ出すものです。

でも危うく夢で溺死しかけた僕に手を差し伸べてくれたのは、学生時代に勉学を重ねてくれていた僕でした。

結局のところ僕が学生さんに伝えたいことの大部分は、このことなのかなと思います。